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金原ひとみさん新刊『fishy』インタビューを執筆


 2020年9月7日発売の「AERA」(9月14日号)に、金原ひとみさんのインタビューが掲載されました。


 金原さんは9月7日に新刊『fishy』(朝日新聞出版)を発表。文芸誌「小説トリッパー」の短編が好評だったことから、構想をふくらませ、連載にしたものをまとめた一冊です。


 美玖、弓子、ユリという20〜30代の女性たちが主人公。定期的に会って飲んだり食べたり、あけすけな会話を楽しむ間柄ながら、じつはお互いにプライベートの深い部分までは踏み込まない。それでいて、お互いを必要とする微妙であいまいな関係性が時間の経過とともに次第に変化していきます。


 私は読んでいて、ときに激しい会話もしながら、関係性が続くところに、「セックス・アンド・ザ・シティ」など、アメリカのTVドラマでよく見かける女性たちの姿を思い出しました。3人の誰かに投影したり、あるいは、3人の感情や行動のどこかに自分の一面を見つける読者も多そうです。



 金原さんのインタビューは小説と同じく、端々にキラリと光る言葉が挟み込まれてくるので、うかがっていて、とてもワクワクしました。鋭いのですが、包丁というよりは薄いペーパーナイフのよう。輝き方もゴールドやシルバーといったはっきりした輝きよりも、もう少し落ちついた輝きなんですよね。その軽やかさに魅了されました。








 




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