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「AERA」に「ハイパーハードボイルドグルメリポート」インタビューを執筆

更新日:2020年9月19日




「AERA」2020年5月18日号(5月11日発売)に「美しさに満ちた食卓」を執筆しました。


 テレビ東京の番組「ハイパーハードボイルドグルメリポート」を企画し、体当たりで現地取材も行ったディレクターの上出遼平(かみで・りょうへい)さんのインタビュー記事です。


 上出さんの初めての著書『ハードボイルドグルメリポート』(朝日新聞出版)が3月19日に発売になったこともあり、あらためて、この番組を企画した経緯、取材がどのように行われたのか、上出さんがテレビ制作に対してどんな思いで取り組んでいるのかをうかがいました。





 インタビューをお願いしたときは、新型コロナウイルス感染症の自粛要請がちょうど始まったばかりの頃で、Skypeを使っての取材になりました。3ページには収まりきらないほど聞きたいことがあり、取材時間は2時間近くにも。そのお話をギュギュッと圧縮して書いています。


 書店の休業が続き、ますます雑誌が苦境に立たされていますが、この記事では「やっぱりこれが雑誌の醍醐味だよなぁ」と思ったことがありました。写真はテレビ東京さんからお借りしたものなのですが、メインに使ったのは、ケニア最大のゴミの山で暮らす青年の写真。その後ろには完璧な半円を描く大きな虹がかかっています。これほど抜群のタイミングで撮影できたこと、青年のポーズも含めてを考えると、番組が持っている運の強さを感じるのですが、この写真の下にデスクがつけたタイトルがまたいいのです。写真とタイトルが入ったゲラ(校正紙)を見たときは、ちょっと震えました。写真と文字の組み合わせの妙が生み出す迫力のあるメッセージを感じたからです。


 番組に登場する方たちは、1日1食にもことかいていたりして、タイトルだけ見ると、今の時代、何をのんきなことをと攻められると思います。けれど、自分たちが暮らす社会(それもとても狭い範囲)の基準で、他の場所に暮らす人たちを捉えることは、逆にその人たちに失礼になるのではないか、と私は思います。


 食べる行為を通して、今まで自分たちが「幸せ」と思っている価値観が本当にそうなのだろうかと揺さぶられる「ハイパーハードボイルドグルメリポート」。番組と著書には、今、私たちが新型コロナウイルス感染症で社会のあり方が揺さぶられているだけに、何を大切にすべきなのか、何を信じればいいのか、自分の「芯」を探る手助けをしてくれるメッセージが詰まっていると思います。


AmazonでKindle版も買えますが、書店さんのサポートも兼ねて、横断検索のリンクを貼っておきます。これは紙でぜひ買っていただきたいところ。500ページを超える大作で、綿密な取材の記憶から、上出さんの熱がバンバン伝わってきます。




【朝日新聞出版の紹介ページ】



【横断検索リンク】






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